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  • 菅原知之の感じるままに

【編集後記】OMUTA BRIDGE法人設立

「菅原知之の感じるままに」アシスタント前田が、今回の対談を振り返る。


OMUTA BRIDGE 法人設立前対談回。

今回「OMUTA BRIDGE」が一般社団法人化することとなり、去年に対談した高口氏に加え、大牟田の児童福祉の専門家・坂口氏を迎えた対談回。

これまでのオンライン・オフラインの活動から見えたことから、今後の法人設立の話までを聞きました。


オンラインだからできること、オフラインだからできること

前回の活動から、その後の活動はお箸を題材にして日本文化を学ぶオンラインワークショップをはじめ、バイオリンとピアノのプロが来て、オンラインで音楽を聴いて感想を対話するワーク。ブックカバーを作るというワークショップなどを開催してきた。



子どもの反応は・・・


人と話するのあんまり得意じゃないとか、緊張するといいながら参加していたが、自分の番が回ってきたらその本がどういうのかとかどこが好きかというのをデザイナーが聞いてくれるのでしっかり話していた。


緊張していた子どもたちだったが、デザイナーがその子たちの世界を引き出そうという感じで聞いてくれるので、どんどん話ができるようになってどんどん表現できるようになって、そういう変化は短時間の中でも見られた。



高口氏から・・・


向き合い方、聞き方とかよりそい方とかで、そこがしっかりしていて、あまり誘導的でない環境だとオンラインでも一体感が芽生えるというかそんな感じはします。


ブックカバーとか音楽とか共通するツールはあり、話題はそこだけど、そこじゃなくてよりそい方、聞き方がポイントのような気がします。


オンラインは難しいと思うけどオンラインだからできることというか、話すときは誰とどこで話すかがとても大事だと思う。




坂口氏からは・・・


オンラインは、専門職という枠で参加していてもすごく意識研ぎ澄まされて話をするんです。


だから今まで以上に面接とか声かけとか、こんな声かけをしたらどんな反応がくるだろうとか、意識高まっているのですごくていねいなかかわりを自然としているような気がします。


なぜなら目の前にいると、表情とか目の動き、顔の動き、空気みたいな説明がつかない部分を読み取れるんですが、ネット上の画面では読み取れなかったり、もしくは顔を出していない子が出てきたりすれば、言葉を発するのに意識をもっていくことが必要になるし、発してくれる言葉も文脈をすごく読む必要があるから実は受け手側の大人の力が問われているというのが大きい。


コロナが終わる、終わらないではなくて、関わる術が広がるというか、ただ単に訪問だけではなくて、デジタル訪問のようなことができるようになるんじゃないかなと期待をしています。



菅原 ―――


やっぱりオンラインだけだと、実際のその子のことに会えないということもあるけど、オフラインで出会うことで、またそのあとのオンラインでのつながりとか居場所を続けていくうえでのそこがすごく大事なことなんじゃないかなと感じている。


みんなの話を聞いていて、実際にオンラインの活動につながっている子たちもスタッフみんなのつながりの中でオンラインの居場所にきて、それがまた実際の日々の日常の中にもオンラインでのつながりが、しっかり生かされているという話も聞いたりして。




オンラインとオフライン、どちらもあったらいいんじゃないかなと思う。


オンラインだからこそできることとオフラインだからできることのいいとこ取りしていったらいいなと思って。


そういう意味ではオンラインのすばらしさは週3日ずっと、これだけのメンバーがずっと関わり続けるってこれオフラインだったら、たぶんまずやれてなかった。



菅原の実践から ―――


大人の居場所でいうと同じ団体で支援者の集まる場を何年もやっている。そこはいい意味で自分のよろいを脱げるというか、立場がさまざま。


異なる立場の人がざっくばらんに思っていることをその場で話して、一つのものをつくりあげていくような時間がある。


そこをずっと見ていると大人の居場所とか、大人も居場所があると自分の役割を少し離れて話せたりとか、人の話をちゃんと聞けたりするので。


やっぱり居場所って子どもたちも、大人も同じなんだろうと思う。


安心できるとか、学習会のときにはだれかを責めるとかではなくて、一人ひとりが自分が何ができるんだろうとか、ちょっとしたことでいいから考えてみようとか。


子どもたちの場所でも、私たちがどうかかわっていくのかをしっかり考えることだったりとか、ずっと煮詰めて。そういう意味で、この寺子屋もできている。



持続可能な仕組みと、つながりと、安心を

今回の対談は「OMUTA BRIGHE」のその後の活動。


前回この話題の際は、活動の柱が中心あった。その後の活動が発展し、オンラインの活動からより見えたものが共有されている。


メンバーの確保や、顔出しなしのかかわり方などオンラインなりのメリットも見えてきている。


そして菅原がこれまでも語ってきていた「オンライン」というツール・方法論ではなく、その背景をみるということが今回も出ている。


重要なのはオンラインか、オフラインかではなく、関わり方、よりそい方。


そして、オンラインでの関わりがオフラインでの関わりに、いい影響を与えるという、相互の関係性にまで議論が及んでいた。


オンライン面会のときもその方法ではなく、その背景を見ていた。そして今回もオンライン活用という表面的な議論に終わっていない。


菅原が大切にしている関わり。


これまでのなないろリボンという活動で見えた、立場を超えて対等に対話すること、鎧を脱いで対話すること、安心して対話できること、そして、自らができることを考える。


このことをこれからも形にしていくだろう。


菅原が見るネクストステージは、これらの取り組みが地域で活躍する人たちとつながっていくこと、これらの取り組みが持続するような仕組みになっていくことだ。


法人化、そして新たな取り組みへ。

2021年度、また新しい世界を見せてくれそうだ。


― 前田 佳宏


 


まちへ 未来へ 自分らしく 歩んでいけるように



子どもたちにとっての新しい学びと気付きの場。それがOMUTA BRIDGE(おおむたぶりっじ)。遊びや人との触れ合いを通じ、子どもたち一人ひとりの未来に向かって橋をかける

プロジェクトです。


OMUTA BRIDGE(おおむたぶりっじ) https://www.omutabridge.org/

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